冬から春へと移り変わる頃は、寒さから解放されて喜ばしい季節ですが、
花粉症に悩む皆さんにとっては、悩ましいシーズンですよね。
花粉症に効く薬も数多く出ているとは言え、
喉が渇くなどの副作用でお困りの方も少なくないようです。
花粉症の薬を飲むと、なぜ喉が渇いてしまうのでしょうか?
原因と対策についてまとめました。
目次
花粉症は、本来無害であるはずの花粉に対し、
アレルギー反応を起こすことによって発症します。
この「アレルギー反応」を引き起こす物質が「ヒスタミン」です。
花粉症の薬には、ヒスタミンの働きを抑える「抗ヒスタミン成分」が配合されています。
抗ヒスタミン薬には様々な種類がありますが、
その中に「抗コリン作用」を持つものがあります。
コリンとは、人間がリラックスした時に分泌される物質です。
リラックスしているときとはつまり、副交感神経が優位になっている状態を指します。
抗コリン作用は、このコリンのはたらきを妨げ、交感神経を活発にします。
交感神経が優位になると、
血管が収縮し血圧・心拍の上昇といった、一種の興奮状態になります。
この作用のため、唾液の分泌が減少して、口や喉の渇きを覚えるようになるのです。
普段、口や鼻、喉の粘膜は、適度に潤うことで、
外部からの菌の侵入・繁殖を防ぎ、口内の細菌のバランスを最適に保っています。
唾液の分泌が減少し、粘膜が渇いてしまうと、菌に対抗できなかったり、
口の中で細菌が繁殖して虫歯・歯周病を引き起こしたり、といった弊害を招く恐れもあります。
花粉症の薬によって喉の渇きを覚えたら、出来るだけ水分を補給し、対策を取ることをおすすめします。
普段より意識して、水分を摂取するようにしましょう。
うがいをして口の中や喉を潤すだけでも効果があります。
水の飲み過ぎは危険ですので、少量を数回に分けて飲むよう工夫してみてください。
マスクには保湿の効果があります。
口元を常に覆っていることで、鼻や口の粘膜の水分を保つことが出来ます。
ウィルスから守るためにも効果的です。
室内にいるときは、出来るだけ加湿して、乾燥に晒されないよう注意してみてください。
部屋の中の湿度が保たれることで、喉の渇きの症状はかなり緩和されます。
何かを舐めていると、唾液の分泌が促進されます。
ただし、ずっと舐めていると虫歯の原因になってしまいますので、
キシリトール使用のものを選ぶなどの注意が必要です。
ツライ花粉症シーズンですが、最近では薬も随分よくなりました。
喉が渇くなどの症状が出にくい薬も販売されているようです。
上に挙げた方法を試しても、やはり症状がつらい場合は、
ドクターか薬剤師さんに相談の上、自分に合った薬を選ぶことも大切ですね。
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