まじめにコツコツ働いていると、どうしてもストレスを感じることがあるものです。
肩こりや頭痛などの他、耳鳴りに悩まされている人も多いのではないでしょうか。
耳鳴りの原因にはどういったものがあるのでしょうか?
原因と対策についてまとめました。
目次
実は、耳鳴りが起こるメカニズムは長い間不明とされてきました。
現在では、解明が進み、ある程度のところまでは分かっています。
耳は、外耳・中耳・内耳、その奥の蝸牛(かぎゅう)によって構成されています。
音とは空気の振動です。
私たちが外界の音を認識するとき、色んな振動を耳が集めて、電気信号に変え、脳に送っています。
このシステムのどこかに異常が起こり、耳から送られる信号が弱くなると、脳は音をよく聞くために感度を上げ、信号をなんとかキャッチしようとします。
ところが、脳とは普段から様々な電気信号が活発に飛び交っている場所です。
耳から送られたのではない信号を、音だと認識して、
実際には聞こえない「キーン」「ジー」と言った音を作りだしてしまう。
これが耳鳴りとして聞こえるのだという説が有力です。
耳に異常を起こす原因には色々ありますが、ストレスによって耳鳴りを感じている人は多いようです。
人は、自律神経の働きによって生活を営んでいます。
起きているときには交感神経が活発に働き、脳が覚醒した状態になり、活動的になります。
寝る前になると、副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスを促し、眠りについて一日の疲れを取ります。
ストレスによって自律神経のバランスが崩れると、
副交感神経がうまく働かなくなります。
交感神経は脳を興奮させ、血圧を上げて血流を増加させます。
このため、脳や耳の一部に異常が生じ、
耳鳴りやめまい、のぼせ、不眠などの症状をひきおこす原因となるのです。
ストレスによって耳鳴りが起きているときには、
まずは原因となるストレスを出来るだけ取り除くことが重要です。
根をつめて仕事していませんか?
1時間に1回程度は仕事の手を休め、肩を回したり、ストレッチをしてみてください。
温タオルで目や首のつけねを温める方法も効果があります。
首や肩の凝りを解消し、深く熟睡するための環境を整えましょう。
寝る時間が近づいたら、テレビやパソコン、スマホ画面を見るのをやめて、室内の照明を落とし、目や耳への刺激を遠ざけてください。
それでも落ち着かなかったら、深呼吸してみましょう。
静かな環境では、耳鳴りがよけいに気になることがあるかもしれません。
「気にしすぎる」のも、耳鳴りを酷くする原因のひとつです。
どうしても気になってしまう人は、小さなボリュームで音楽を流しておくのもいいかもしれません。
眠りに入りやすくなります。
ビタミン剤の摂取も、耳鳴りに効果があると言われていますが、
症状が辛い人は、血液の循環をよくする漢方薬なども使用できます。
薬局で薬剤師さんに相談してみてください。
耳鳴りの原因には、突発性難聴やメニエール病のような、
放置すると深刻な結果を招くものもあります。
メニエール病は、急に世界がぐるぐる回るようなめまいに襲われるのが特徴の病気です。
同時に、「ジー」「ザー」という低い音の耳鳴りや、耳が塞がれたような感じがすることもあります。
また、片方あるいは両方の聴力が落ちることで耳鳴りが発生している場合もあります。
急に聴力が落ちる「突発性難聴」は、
早めの対処を怠るとどんどん聴力が落ちていきます。原因は解明されていません。
どちらの場合も、早めの受診が非常に重要です。
耳鳴りの他、聞こえにくい、めまいなどの症状があれば、
自己判断せずに、ただちに耳鼻科へ行ってください。
耳鳴りは、ストレスが起こす症状のひとつとしてポピュラーな現象ですが、
中には怖い病気が隠れているケースもあります。
耳鳴りにお悩みの皆さん、出来れば一度病院でしっかり診てもらって、
原因を特定した方がいいかもしれませんね。
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